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所員コラム 食欲と運動の秋によせて (横山 久美)

10月といえば秋、食欲の秋が今年もやってくる。自他共に認める食いしん坊の私にとっては嬉しい季節である。私はテレワークになってから、週末には野菜料理を中心とした「つくり置き」を作っている。テレワーク中も週何回かは出勤をしており、天神橋筋商店街を通って通勤することもある。その商店街で新鮮で安い八百屋を見つけた。9時の開店と同時に買いに来る私は、八百屋のご主人とも顔見知りで、ご主人は旬のおススメの野菜なども勧めて下さる。時には白菜丸ごと一玉やエコバッグからぴょんと飛び出たネギなどを抱えて研究所に通っていることは端から見てもすぐわかるほどで、所員にも周知の事実である(笑)。


なぜ、毎週野菜のつくり置きを続けるのかというと、食いしん坊欲を満たすためでもあるが、健康のためでもある。確かに肉や魚、主食である米や麺類などはお腹を満たすのに手っ取り早い。でも野菜というのは、意識しないと不足しがちな食材である。


体は食べたものから構成されている。健康であるために色々な食材を食べて、体の各部署に栄養素を届けるよう働きかけている。


ところで、「運動」を辞書で引くと、ある目的を達するために活動したり、各方面に働きかけることとある。商品やサービスを購入する直接的なメリットを優先する経済活動とは違って、運動は地味な存在である。労働運動然り、運動を社会的な枠組みで考えた時に、有益であるものとわかっていても、目先の直接的なサービスの効率性に目が向いてしまうのは致し方ない。それは肉や米でお腹いっぱいになろうとすることと似ている。運動はそんな華やかさなどないかもしれないが、社会という大きな枠組みの中でじわじわとその必要性や役割の大きさを実感していく、まさに野菜のような滋味深さがある。運動は野菜を摂ることと似ているなとふと感じながら、私は今日もさつまいもの皮を剥き始める。

事務員 横山 久美

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