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Int'lecowk 2022年5/6月号(通巻1120号)特集概要

議案書を読む

(公社)国際経済労働研究所では、正会員組織の運動の全体像を知り、活動や方針等の新たな潮流や運動課題の把握、今後の提言等を行うとともに、様々な調査研究に活かしていくため、正会員組織の大会議案書を収集している。今回、2021年秋〜冬にかけて議案書を収集し、49組織から議案書が提供された。


2019年以降、収集した議案書の分析は、篠田徹教授(早稲田大学社会科学総合学術院教授)の協力を得て、本誌上で発表してきた。2019年〜2021年の分析では、労働組合の重点的な活動領域における「ディマンドサイド」から「サプライサイド」への転換が確認され、このサプライサイドの組合活動が、議案書のなかでどのように表現され、具体的な活動として落とし込まれているかという検討が行われた。さらに、ケイパビリティ・アプローチの立場に立てば、「最近の議案書に見られる特徴的な傾向は、個々の新たな活動や取り組みというよりも、これまでの組合活動に対する新たなアプローチにある」ことを指摘し、「たとえ労働条件向上や経営政策への提言活動、さらに教育やボランティア活動など、同じ活動や取り組みを場合によっては何十年繰り返していたとしても、そこには新たな意義や視点からの見直しが行われていることになる」とする示唆が得られた。


本号では、これまでの流れを受けつつ、収集した議案書がコロナ禍2年目となる年度のものであることを踏まえ、特にコロナ禍における運動に焦点をあて、コロナ禍におけるコミュニケーション、広報のあり方、労働組合の存在感などの観点から、分析を試みている。


また、最近の新しい視点として、サステナビリティ、SDGs、経営対策活動の強化といったテーマについても補足している。


最後に、組織の貴重な資料を提供してくださった組織の皆様に、感謝申し上げます。

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