第52回共同調査では、どのような活動や組織構造が組合員の意識(関与や評価など)に影響を及ぼしているのかを、第30回共同調査(ON・I・ON2)等の組合員意識データと結びつけて明らかにします。
これまで、第30回共同調査では組合員の関与・評価を測定し、どのような活動が労働組合の運動体としての機能を高めているのかを明らかにしようとしてきました。しかし、意識調査のみでは活動の効果が間接的にしかわかりません。そこで、この問題にこたえるべく本共同調査が立ち上がりました。
さらに本共同調査では、収集した様々な組合活動の内容、実施・運営状況、組織の規模や体制などに関するデータベースを作成し、各労働組合が行う多岐にわたる活動や運動を、産別の枠を超えて共有することも目指しています。
※1 組合規模、支部構成、結成時期、加盟産別など
※2 執行委員会、職場集会、労使交渉の進め方、広報媒体、
教育の種類、イベント活動内容、共済、社会貢献活動など
職場集会、福利厚生、イベントといった組合活動のみならず、専従体制や支部構成などの基本的な情報や、執行業務のアウトソーシングのような運営方法に至るまで、組合組織と活動のあり方を網羅し、参加組織がいつでも引き出せるデータベースとします。
本共同調査では、組合組織の仕組みや運営、組合活動の導入状況などと、組合員の意識データを結び付けて分析します。この分析によって組合組織運営や活動の「組合関与」への効果を明らかにします。
皆で取り組まなければ明らかにできないことを、皆で明らかにする―。つまり、参加組織が増えるほど明らかになることも増え、その結果を還元し、さらなる組合活動の発展につながる。こうした調査と活動の循環が労働調査運動といえ、本調査はそれに寄与するものです。
2023年
第1回調査実施(8~12月)、結果共有(24年7月〜8月予定)
★情報宣伝:組合員に対する情報提供や内外に向けての宣伝。定期大会議案書、定期機関誌、ホームページ、SNSの発信など
★教育:組合役員としての資質向上のためのセミナー、組合員向けの生活設計機会の提供など
★組織内活動:組織拡大・強化活動、イベント・レク活動、調査活動など
2024年
第2回対象領域 調査票設計
2025年
第2回調査実施(8~12月)、結果共有(26年夏頃予定)※暫定スケジュール
★労使関係:労使協議や交渉の内容・進め方、情報共有レベル、コミュニケーションのしくみ、争議行為など
★社会的活動:共済・自主福祉活動、産業・社会政策立案や働きかけ、地域活動、政治・選挙活動、ボランティア・社会貢献活動、国際的な取り組みなど
2027年以降、全領域を網羅した共同調査として発信
組合員の回答が必要でしょうか?
本共同調査は組織調査のため、組合員の回答は基本的に不要です。議案書や活動記録などをもとに労働組合のご担当者にお答えいただくものです。なお、質問内容によっては組織外に開示できないものもあり得ますが、そのような質問には回答せず、空欄にしていただいて結構です。
意識調査(第 30 回共同調査 ON・I・ON2 )を実施していないと参加できませんか?
本共同調査は、組合員の意識と組織形態や活動をマッチングさせて分析を行います。そのため、意識調査への参加が前提となります。意識調査より先に本共同調査に参加した場合でも、募集中の期間内に意識調査を行いデータが最終的な分析に間に合えば参加可能です。加えて、本共同調査の分析に必要な項目を中心に、部分的に意識調査に参加することもできます。詳細はお問合せください。