第44回共同調査 ON・I・ON 3

第44回共同調査 ON・I・ON3とは、ライフパタン研究と連携し、日本の労働者の「仕事」「家庭」「第三領域※」に関する意識を明らかにする共同調査です。

※第三領域とは、人生を「仕事」「家庭」とその他の領域とした場合の「その他」の領域を、第三の領域という意味で名づけました。「余暇」「趣味」「地域」「社会」など、様々な活動が含まれます。

第44回共同調査のポイントや特長

  • さまざまな組合活動を網羅し、データベース化


    ON・I・ON、ON・I・ON2と同じく、
    ON・I・ON3も「多重帰属ネットワーク」の考え方をベースにしています。人は仕事のある日がONで、仕事が休みの日がOFFとは限りません。仕事が休みの日は地域のフットサルチームにON、仕事から家に帰ったら家庭にON…というように、会社や仕事だけでなく、家庭や第三の領域にも帰属しているでしょう。

    労働組合の扱う領域も、会社の中の組合員だけではなく、その生活や人生にも深くかかわると言っていいでしょう。

  • そこで、ON・I・ON3では「仕事」「家庭」「第三領域」の各領域にどれくらい積極的に関わっているのか、各領域への時間や価値の配分、また、その配分のパタンにより幸福感や生きがい感などにどのような違いが出るのかなどを明らかにします。


    さらに、現状の「人生」や「生活」におけるソーシャル・リアリティの変革にも挑戦しようとしています。

  • 例えば、現状では「第三領域」に価値を見出すことは、幸福感や生きがい感に大きな影響を与えない、という分析結果が出ています。しかし、この結果を見て「人生にとって家庭や仕事以外のことは取るに足らない」と考えていいでしょうか?「取るに足らないから、何ら対策はいらない」としてしまっていいでしょうか?この結果は、現状の組合員の第三領域が貧しいから、このように表れているのではないでしょうか?第三領域が豊かになることで、より豊かなで幸福な人生となるのであれば、現状のソーシャル・リアリティを変えていく必要があるのです。
  • また、「球体性」という考え方があります。「自分だけよければ…」ではなく、自分の周りの人、会社、地域、社会…という同心円、さらに未来と現在を形作ってきた歴史を尊重し配慮すること。一人で全方位に配慮することは難しいですが、みんなの配慮が組み合わさって、全方位「球体」に配慮される社会が目指されるのではないでしょうか。このための運動に必要な要素を明らかにしていきます。


    このように、労働組合のこれからの活動の指針となるような共同調査です。

調査の
スケジュール

  • 設計

    2週間~3か月(複雑な調整がある場合)

  • 印刷・配票、入力/ウェブでの準備、実施など

    約2か月

  • 集計、分析

    2.5か月程度

  • 設計から5か月~7.5か月程度で報告書を提出する見込み

調査方法

ON・I・ON3の扱う領域は広く、調査項目は膨大になります。そこで、カフェテリア形式をとります。

・コア項目

 仕事、家庭、第三領域や、生活領域への時間・価値の配分パタン、ストレス、メンタリング、ソーシャルキャピタルなど、コアとなる項目群です。

・カフェテリア項目

 以下の各領域について深く分析します。興味のある領域を選択していただきます。

  仕事

  家庭

  第三領域

  ストレス

  メンタリング

  ゆとり

  キャリア発達

  生き方志向・生き方受容

  人格成熟

  ソーシャルキャピタル        など